ご挨拶

日本医療マネジメント学会 第19回長崎支部学術集会
当番世話人 山口 広之
(独立行政法人 地域医療機能推進機構 諫早総合病院 副院長)


この度、日本医療マネジメント学会 第19回長崎支部学術集会を来る平成31年2月16日(土)にながさき看護センター(諫早市)において開催する運びとなりました。

日本の医学技術は目覚ましい勢いで進歩を遂げ、かつて経験したことの無い長寿社会を生み出しました。一方で著しい少子化現象による人口減少は歯止めが効かず、結果的に地方・地域の過疎化は加速するばかりで、深刻な2025年問題はもう目前に迫って参りました。
これだけ優れた医療環境を築き上げながら、我々日本人の暮らしは本当に安全で安心できるものになって行けるのでしょうか。

このような中、今回の学術集会では良い医療とはどうあるべきなのか、誰にとって良い医療であるべきなのかを今一度原点に返って考えなおしてみる機会にしたいと考え、学会テーマを「改めて考えよう、医療の安全・医療の質」と掲げました。 本学術集会は、長崎県下の主要病院のさまざまな職種の皆さんが一堂に会し、研究成果を発表し意見交換を行う場であります。今回は、およそ300名の参加者を予定しております。

私たちが日々診療の場で遭遇する問題は様々な背景、様々な局面を有しておりどれ一つとして同じ状況にはありません。それら一つ一つに対応し処理されていく医療スタッフの活動はまさにプロフェッショナル・専門職以外の何ものでもありません。しかし、医療という不確実な世界においては、これら診療行為の結果には多くの有害事象やエラーが発生します。医療が複雑化すればするほどそのリスクが増加するのは当然です。

こういった日常の中での経験とご苦労の成果を皆様にぜひご発表頂き、今後の医療をいかに安全で良質なものに変えて行けるかについて有意義な討論をしたいと考えております。
一人でも多くの医療従事者の方々にご参加頂き明日からの診療業務にお役立て頂けることを願っております。

平成30年8月